歯科衛生士が辞めた・もめた・ケンカした

歯科衛生士が揉めだして辞める

歯科医院経営の最も大きな問題点とリスクとは、歯科で働くスタッフが企業勤務経験や組織を知らずに働いているという点にあります。

企業や組織で働いたことがない人たちが同じ箱で働くデメリットは、

・社員とバイトの意識と認識の違いが分からない
・組織の一員、1単位という意識がない
・会社の理念と利益のために働かない
・自分が正しいと思っている

という事が多く挙げられます。

何事もなく自分の労務を遂行してくれれば有難いのですが、人間関係を壊す人物や、年齢差や経験による「私が正しい」と自己主張が強い人物がいると、歯科医院経営者を巻き込むこともなく人材が辞めていくということがあります。

特に雇用にコストも維持費も掛かっている歯科衛生士に問題が発生した時に、経営者は大きな打撃を受けてしまうものです。

面接では見抜けない

基本的に面接を知らない歯科医師が、自分なりの面接を行ったとしても正しい面接は出来ません。
偶然、良い人を雇用できたとしても悪い人材を雇用した時に「どうしてこんな人を雇用してしまったのだろう?」と、何が問題だったのかすら分からずに終わります。そしてまた次の面接を改善することなく行うので、これはギャンブルでしかありません。

面接は経営です。

経営を学ばない人は、うまくいっている時は良いのですが悪いことが起きれば【トラブル】としか受け止めないので経営力が改善されることはありません。
これをずっと繰り返してる歯科医院経営者はとても多いのです。

仲の良い組織は組織としては成長しない

問題の無い組織こそ問題と言う言葉もあります。
ですがこれはあくまで「組織」が抱える問題で、歯科医院での問題の多くが「個人同士の問題」です。

~あの人と折り合いが悪い~
~あの人が派閥を作る~
~あの人とは働きたくない~

こんな問題は組織ではありえません。
小さい空間で、少ない人数で、必要のない人間性や性格、関わる時間を与えるから問題が起きるのです。

特に毎日同じルーティーン・ワークをする職場や、無駄に上下関係を構築する職場では個人同士の問題が組織に悪影響を及ぼすことがあります。
では、経営者はどうすればよかったのでしょうか?

考えるべきではない人には考えさせない

歯科医院における人間トラブルの多くは、考えるべきではない人に考えることを求めるから発生します。
今回は経営者に問題がある場合ではなく、スタッフが問題を引き起こした場合をコンテンツとしていますが、理由はどうであれ院内で起きるトラブルの原因と責任はすべて院長です。はっきり言えば院長が経営者として未熟だからトラブルが起きるのです。

・トラブルはすべて経営者の責任
・トップマネジメントを能力のない人にさせるな

これが鉄則と言えます。

さらに、

・経験があり実力がある人
・経験だけして年月が経っている人
・経験と実績があり自身がある人

これらもすべて信頼することはNGです。一見、良さそうに思うと勘違いするでしょうが、あくまで歯科での経験しかないのであれば会社組織を知らない訳ですから、ここにスタッフに権限を与えることはモチベーションだけを与えて自分勝手を許すことになるのです。
組織で働いたことがない従業員に2人以上の組織を任せることはギャンブルであり、成功したとしても失敗したとしても失敗なのです。

改善するな、辞めさせろ

結論から言うと、人間関係がこじれた現場を修正することは出来ません。
1か月分の給与を支払って解雇が一番最適です。残すなら最低限1名。あとは全員解雇が良いと言えます。

ダメな人、悪い人、出来ない人を解雇しても、その関係を構築させた実績のある問題があるスタッフは同じ環境が出来上がれば同じことをします。
であれば、関係性を構築させないスタッフ環境をこちらが用意するか、院内の仕組みを完全に構築するかだけなのです。

小さな組織に亀裂が入る時

そもそもどうして、そんな小さな組織や人間関係にヒビが入るのでしょう?
それはその組織がオーバーワークであったり、それらの人材の能力以上に「考えること」を求めていたり、組織が疲弊しているからと言えます。

問題のあるスタッフを雇用、起用してしまって…という事も多々ありますが、それであれば面接時に気付けなかった経営者の問題で、経営目線から言えば『その結果は経営者が求めた未来』と言えます。

 

仕組みとシステムが間違っている

経営力のない経営者が、個人に何かを求めると失敗が生まれます。

個人に何かを求める前に、システムを作っていないのだから本末転倒であることを経営者は気付かないといけません。
そして、ヒト・モノ・カネで言うならば、余剰労働力を準備していないから問題が起きることも多々あります。人件費をケチっていたり、少ない労働力で利益を上げようとしたり、限られた人数しかいないのに、ユニットや新しい治療や施術を増やしたり…

システム。

仕組みを作れない人は経験で学ぶしかありませんが、失敗を繰り返したくない人はコンサルタントや経営を学べる環境を作ることも必要でしょう。
しかしながら、経営者は経験で学ぶことが多いのも歯科がない事でもあります。

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